池本身上監護事務所ブログ
2016.05.20
グループホームの食費は適正ですか?
こんにちは。
池本身上監護事務所 代表 池本です。
今日は、
グループホーム利用時に支払う食費(食材料費)の
金額についてお話させていただきます。
まず、認知症高齢者グループホームの食費は、
45,000円 ※参考ページ(HOMES 介護)
特別養護老人ホームの食費は、
41,400円 ※参考ページ(HOMES 介護)
とありました。
どちらの形態でも、30日利用で計算されていますので、
1日の食費は、それぞれの金額を日数で割ると算出されます。
計算結果は以下の通り。
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【認知症高齢者グループホーム】
45,000円 ÷ 30日 = 1,500円
【特別養護老人ホーム】
41,400円 ÷ 30日 = 1,380円
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それぞれを、朝食・昼食・夕食で分けると、
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【認知症高齢者グループホーム】
朝食:300円 昼食:500円 夕食:700円
【特別養護老人ホーム】
朝食:250円 昼食:450円 夕食:680円
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このような金額になろうかと思われます。
一般家庭と比べても、同等か高額でありますので、
食材の大量仕入れ等のコストカット等を鑑みると、
過不足の無い、満足な食事が提供されていると考えても
問題ないかと思います。
他方、障害者のある方が利用されている、
グループホームの食費はどうなっているのでしょうか?
先の高齢者向け施設でも同様なのですが、
食費、光熱費の金額は施設が決めて良いとされており、
上限金額は、食費と光熱費を合わせて、58,000円となっています。
高齢者向け施設では、食費だけで約4万円 必要でしたので、
上限の58,000円から食費 40,000円をマイナスすると、
残金の18,000円が光熱費となります。
光熱費(水道代、ガス代、電気代)も、
通常使用をしている分であれば、過不足無いと思われます。
収入が少ない方に対しては、
補足給付という形で、
利用者の手元に25,000円は残るような仕組みもあります。
さすが、厚生労働省・・・
と言いたいところなのですが、
実際の障害者グループホームの食費を調べてみると、
20,000円 ~ 25,000円 という所が多く、
上限金額までとしている事業所は、見つけられませんでした。
※もしかしたら、食費等の金額を記載されていない事業所では
上限金額なのかも知れません。
高齢者向け施設と同様に、1日当たりの金額を計算してみると、
25,000円 ÷ 30日 =833円
障害者向けグループホームを利用されている方の多くは、
昼食は通所施設で摂られていると思いますので、
昼食代を除外して考えると、
朝食:300円 夕食:533円
となりました。
一般家庭と比較しても、妥当な金額です。
しかし、妥当な金額になったからと言って安心してはいけません。
この計算は、高額な方の25,000円でしていますので、
仮に20,000円で再計算すると、
20,000円 ÷ 30日 = 666円
朝食:200円 夕食:466円
となりますので、この金額は、
かなり頑張って始末をしないと厳しい数字です。
管理栄養士の方が在籍されていたり、
安く食材を仕入れる事ができるルートが確保されていたりしないと、
たちまち赤字になってしまうと思われます。
あなたのご家族や、知人の方が入所されている施設の
食費はおいくらですか?
もし、20,000円までであれば、
安価な事を喜んでいてはいけません。
かなりの質素な食生活を送っているのでは?と
入所者の事を、少し考えてあげてください。
食生活が貧しくなると、栄養の偏りによる発病や、
食事から得られる多幸感が減少することになり、
健康面に悪影響を与える事が予見されます。
もう一度書いておきます。
入所施設の食費(食材料費)を確認してください。
安い金額の施設は、
「利用者の事考えて、必死に運営努力をされている所」か、
「利用者の事など考えずに、惰性で運営している所」かの
どちらかですので。